サハリン・樺太
サハリン・樺太は「日本とロシアのアルザス・ロレーヌ」と呼ばれることもあり、その帰趨はやや複雑に錯綜し、さまざまな民族がここを活動の場としてきました。
20世紀だけで二度の戦争と全面的な住民交替があり、さらに革命と体制崩壊にも翻弄されてきました。
かつては豊富な森林資源が島を巨大な製紙工場に変え、21世紀には北辺の海に眠る石油と天然ガスが島のありようを、よりグローバルな形で変貌させようとしています。
そんな中でかつての「日本」の風景はゆっくりと、しかし確実にその姿を消しつつあります。