「中国の影響力拡大と日本−政治体制改革とメディアの越境−」(1/31)参加記
2011/02/25
大学院メディア・コミュニケーション研究院附属東アジアメディア研究センターは、北海道大学グローバルCOE「境界研究の拠点形成」、財団法人経済広報センターの協力を得て、1月31日(月)、東京大手町の経団連会館で、国際シンポジウム「中国の影響力拡大と日本−政治体制改革とメディアの越境−」を開催いたしました。
中国が経済規模において世界第二位となった2010年、中国のメディアが対外情報発信の強化に向けて大きな一歩を踏み出しました。2010年初め、国営通信社・新華社は中国新華電視網(CNC World News)を開設、新華社はCNCをCNNやアルジャジーラのような国際的に影響力のあるニュースチャンネルに育てるとしています。09年末には、中央電視台が中心となり開設された多言語ウェブテレビ・中国網絡電視台もスタートしています。
近年、中国のメディア研究で先進的な取り組みを行っている香港大学ジャーナリズムメディア研究センターの所長陳婉瑩教授と同センターの中国プロジェクトの責任者・銭鋼氏をお招きし、「中国メディアの対外進出」をテーマに、シンポジウムを開催。企業・団体の中国担当・広報担当者、メディア関係者、研究者など約200名が参加いたしました。
第一部では、長年、中国で新聞記者として活躍され、ルポルタージュ作家としても著名な銭鋼氏より、中国における政治体制改革をめぐるメディアの報道から、中国における政治改革の議論の推移が明快に述べられました。次に、陳教授より、豊富な資金により海外メディアの買収や人材獲得に乗り出す中国メディアのダイナミックな動きが報告されました。
第二部のディスカションでは、日本放送協会解説主幹の加藤青延氏、北海道大学から大学院メディア・コミュニケーション研究院教授高井潔司が参加し、中国社会の現状とメディアの動き(越境)、特に国内における厳しいメディア統制と反対にインターネット、携帯端末の普及によりユーザーが提供する情報がメディア空間で優位となりつつある情況、同時に対外的には国家イメージ向上のために国際社会の「公信力(信頼性)」を高めねばならない、そのような内外の重層的なねじれ現象についての確認が行われました。
その後、中国の国際的影響力拡大とそれに対する日本の対応という視点から活発な議論が展開され、会場からも積極的な発言があり、成功裏にシンポジウムを終了いたしました。
中国が経済規模において世界第二位となった2010年、中国のメディアが対外情報発信の強化に向けて大きな一歩を踏み出しました。2010年初め、国営通信社・新華社は中国新華電視網(CNC World News)を開設、新華社はCNCをCNNやアルジャジーラのような国際的に影響力のあるニュースチャンネルに育てるとしています。09年末には、中央電視台が中心となり開設された多言語ウェブテレビ・中国網絡電視台もスタートしています。
近年、中国のメディア研究で先進的な取り組みを行っている香港大学ジャーナリズムメディア研究センターの所長陳婉瑩教授と同センターの中国プロジェクトの責任者・銭鋼氏をお招きし、「中国メディアの対外進出」をテーマに、シンポジウムを開催。企業・団体の中国担当・広報担当者、メディア関係者、研究者など約200名が参加いたしました。
第一部では、長年、中国で新聞記者として活躍され、ルポルタージュ作家としても著名な銭鋼氏より、中国における政治体制改革をめぐるメディアの報道から、中国における政治改革の議論の推移が明快に述べられました。次に、陳教授より、豊富な資金により海外メディアの買収や人材獲得に乗り出す中国メディアのダイナミックな動きが報告されました。
第二部のディスカションでは、日本放送協会解説主幹の加藤青延氏、北海道大学から大学院メディア・コミュニケーション研究院教授高井潔司が参加し、中国社会の現状とメディアの動き(越境)、特に国内における厳しいメディア統制と反対にインターネット、携帯端末の普及によりユーザーが提供する情報がメディア空間で優位となりつつある情況、同時に対外的には国家イメージ向上のために国際社会の「公信力(信頼性)」を高めねばならない、そのような内外の重層的なねじれ現象についての確認が行われました。
その後、中国の国際的影響力拡大とそれに対する日本の対応という視点から活発な議論が展開され、会場からも積極的な発言があり、成功裏にシンポジウムを終了いたしました。