セミナー「どこから来たの? かぐや姫」(12/25)参加記
2013/12/25
2013年12月25日、北大スラブ研究センター四階大会議室において、セミナー「どこから来たの? かぐや姫-中国古典文学の越境と融合」が開かれました。講師の静永健氏は、中国古典、特に白居易の専門家であり、豊富な漢詩の知識から、「竹取物語」内にある中国古典の要素を発見しています。
第一に注目される点は、かぐや姫に求婚する貴公子達に要求する産品で、火鼠の皮衣や龍の頸の玉等、当時の国内に存在しないものばかりで、国外由来であることが分ります。
第二が、十五夜月を見て物思いに耽るかぐや姫の行動の由来で、女性の月見がタブーであったとの旧説に対し、静永氏は、白居易のいくつかの詩からの引用説を主張しました。特に、おそらく八月の十五日前後に早逝した愛娘を嘆く妻に贈った詩に、月を見て嘆く描写が見られます。
総じて日本の古典に対する中国古典の影響力の強さや、当時の宮廷における文化人達の知的活動を窺い知れる報告であり、静永氏の巧みな話術による謎解きに、参加者は引き込まれた様子でした。
第一に注目される点は、かぐや姫に求婚する貴公子達に要求する産品で、火鼠の皮衣や龍の頸の玉等、当時の国内に存在しないものばかりで、国外由来であることが分ります。
第二が、十五夜月を見て物思いに耽るかぐや姫の行動の由来で、女性の月見がタブーであったとの旧説に対し、静永氏は、白居易のいくつかの詩からの引用説を主張しました。特に、おそらく八月の十五日前後に早逝した愛娘を嘆く妻に贈った詩に、月を見て嘆く描写が見られます。
総じて日本の古典に対する中国古典の影響力の強さや、当時の宮廷における文化人達の知的活動を窺い知れる報告であり、静永氏の巧みな話術による謎解きに、参加者は引き込まれた様子でした。