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中央アジアを知るための 60 章

編著: 宇山 智彦
執筆者: 赤坂 恒明, 石田 紀郎, 井上 徹, 岩崎 一郎, 宇山 智彦, 岡 奈津子, 帯谷 知可, 川口 琢司, 小松 久男, 坂井 弘紀, 島田 志津夫, 新免 康, 東田 範子, 西山 克典, 野田 仁, 野部 公一, 吉田 世津子, 輪島 実樹

2003 年 3 月
明石書店 (出版社のページへ)
エリア・スタディーズ
ISBN 4-7503-1683-0
四六判, 縦組, 328 頁

目   次


はじめに / 15
Iシルクロードから現代へ 19
第 1 章中央アジアの多様な世界 ―文明の重層と複合 / 20
第 2 章「中央アジア = シルクロード」 か ? ―「論争」 とその後 / 25
第 3 章モンゴル帝国とその後 ―キプチャク草原世界 / 29
第 4 章ティムール帝国 ―栄光と崩壊 / 34
第 5 章英雄叙事詩に見る歴史とフィクション ―カルマクとの戦いと 「ノガイ大系」 / 39
第 6 章チンギス・カンの子孫とムハンマドの子孫 ―「名家」 の系譜 / 43
第 7 章カザフ・ハン国 ―ロシアと清朝のはざまで / 47
第 8 章中国ムスリム大反乱とコーカンド・ハン国 ―ヤークーブ・ベグの時代 / 51
第 9 章ロシア帝国の支配 ―「諸民族の牢獄」 か ? / 55
第 10 章ロシア・ムスリムの改革と反乱 ―ジャティード運動どアンディジャン蜂起 / 60
第 11 章ロシア革命と自治運動 ―トルキスタン自治政府とアラシュ・オルダ / 65
第 12 章ソビエト体制への抵抗と適応 ―バスマチ運動とファイズッラ・ホジャエフ / 69
第 13 章東トルキスタン共和国 ―二度の 「独立」 と挫折 / 74
第 14 章スターリン時代 ―粛清・定住化の悲劇と 「民族史」 の創造 / 78
第 15 章ソ連計画経済体制下の工業開発 ―「社会主義的工業配置」 の理念と成果 / 82
第 16 章アラル海の悲劇 ―無謀な農業開発と環境破壊 / 87
第 17 章ペレストロイカ・ソ連崩壊と中央アジア ―予期していなかった独立 / 91
第 18 章「歴史の見直し」 から 「国史」 の創成へ ―ティムールの復権 / 95
IIことばと芸術・文化 101
第 19 章中央アジアの言語 ―テュルク系とイラン系 / 102
第 20 章カザフ文学の世界 ―アバイからスレイメノフまで / 106
第 21 章タジク・ウズベク民族文学の創成 ―バイリンガルの伝続の分断 / 111
第 22 章口承文芸の現在 ―語りの継承と国威発揚への利用 / 116
第 23 章現代に生きる伝統音楽 ―多様な楽器と 「近代化」 / 120
第 24 章中央アジアのポピュラー音楽 ―祝宴の余興から国家行事まで / 125
第 25 章中央アジアの美術 ―クローパルに流通し続ける美 / 130
第 26 章中央アジア映画の活力 ―新しい名作群と制作現場 / 135
III中央アジアの町と人々 141
第 27 章ブハラとサマルカンド ―古都の魅力 / 142
第 28 章アルマトゥとサルアルカ ―近代都市と大草原 / 147
第 29 章カザン ―ロシアのムスリム都市 / 152
第 30 章新疆ウイグルの町々 ―マザールとバザール / 156
第 31 章マハッラのくらし ―ムスリムの日常と近所づきあい / 160
第 32 章農村のくらし ―家畜飼育と住まいの移動 / 165
第 33 章人の一生と人生儀礼 ―誕生・割礼・結婚・死 / 170
第 34 章中央アジアの女性 ―ソビエト初期の女性解放運動史と現在 / 175
第 35 章中央アジアのロシア人 ―「少数民族」 の立場への適応と移住 / 181
第 36 章中央アジアの朝鮮人 ―強制移住の歴史と複雑なアイデンティティ / 186
第 37 章祝祭 ―伝統と政治的演出 / 191
第 38 章料理と酒 ―客もてなしの文化 / 196
IV政治変動とイスラーム運動 201
第 39 章カザフスタン ―権威主義から 「家産制」 に進むナザルバエフ体制 / 202
第 40 章ウズベキスタン ―カリモフの強権政治とイデオロギー / 206
第 41 章クルグズスタン ―「民主主義者」 アカエフの光と陰 / 210
第 42 章トルクメニスタン ―ニヤゾフの個人崇拝 / 214
第 43 章タジキスタン ―「地域間の内線」 の解決と秋野さんの犠牲 / 219
第 44 章カラカルパクスタン ―国家内国家のアイデンティティ / 224
第 45 章中央アジアの反対派政治家群像 ―「民主化」 運動の野心と無力感 / 229
第 46 章タタルスタンとバシュコルトスタン ―モスクワからの自立 ? / 234
第 47 章新疆ウイグルの民族問題 ―「分離主義」 取り締まりと少数民族の模索 / 239
第 48 章フェルガナ盆地のイスラーム復興 ―草の根の信仰と 「原理主義」 / 243
第 49 章イスラーム運動 ―国内問題から国際問題へ、そして九・一一以後 / 248
V市場経済移行の苦しみ 253
第 50 章市場経済への移行 (1) ―法改革・自由化・私有化 / 254
第 51 章市場経済への移行 (2) ―経済システムの多様化と実績 / 259
第 52 章農業改革の二重の課題 ―市場経済移行と生産構造の転換 / 264
第 53 章畜産ソフホーズの解散 ―親戚と臨む市場経済化 / 269
第 54 章カスピ海周辺の天然資源 ―パイプラインを巡る角逐 / 273
VI「グレート・ゲーム」と日本 279
第 55 章戦前日本に来たタタール人・バシキール人 ―イブラヒムとクルバンガリー / 280
第 56 章新しい 「グレート・ゲーム」 ? ―中央アシア諸国のしたたかな外交 / 284
第 57 章地域協力機構の盛衰 ―ユーラシア経済共同体、GUUAM、上海協力機構など / 288
第 58 章日本との経済関係 ―ODA 大国の存在感 / 293
第 59 章環境問題での日本の協力 ―アラル海とセミパラチンスク / 299
第 60 章日本 「シルクロード外交」 の行方 ―「親日国」 づくりか平和への貢献か / 303

中央アジア概略図 2
中央アジア各国・地域概要 4
参考文献 308