スラブ研究センターニュース 季刊 2005年 冬号 No.100 index
今回はセンター大会議室でおこなわれたセッション
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スラブ研究センターは恒例の冬期国際シンポジウムを12月8日から10日の3日間にわたって開催しました。このシンポジウムの題 目は「スラブ・ユーラシア と隣接世界の再編 Reconstruction and Interaction of Slavic Eurasia and Its Neighbouring Worlds 」であり、同センターが中核組織となって遂行中の21世紀COE プログラム「スラブ・ユーラシア学の構築:中域圏と地球化」の研究報告会を兼ねておこなわれました。また同プログラムの事業である若手研究者国際ワーク ショップも同時開催されました。
今回のシンポジウムの眼目は昨年度の冬期シンポジウムで国際的に発信した「新しいスラブ・ユーラシア学の構築」という問題提起を 具体的に論じ、より広範な 議論を喚起することでした。同COEプログラムでは「中域圏Meso-Area 」という新しい地域分析概念を提示し、従来の冷戦型・固定型の地域認識から方法論的に脱却することが目指されています。つまり地域を固定的な領域とみるの ではなく、多様な要因に基づく柔軟、かつ可変な認識枠として設定しようと考えています。冷戦以後、国際秩序は大きく流動化し、既存の地域枠組は「脱 ・・」、「ポスト・・」、「・・ の再編・再構築」、「トランス・・・」、「クロス・ボーダー・・ 」、「サブ・・・」等として表現されるようになっています。これらの研究対象認識は個別的な問題状況を分析するには有効ではありますが、変容する地域の全 体像を捉えるには断片的です。中域圏は断片化、個別化した地域認識と地域研究を概念的に再構築するための方法論的な仕組みです。
今回のシンポジウムでは以上のことを念頭におき、一方で包括的にスラブ・ユーラシアを論じるための方法論志向のセッションが設定 されると同時に、他方で個 別具体的な地域に即して、従来の地域概念の再検討(「東欧中域圏」セッション、「ロシアの中のアジア/アジアの中のロシア」セッション)、地域認識の新し い視角(「ロシアへのまなざし」セッション)、国民意識と地域意識の緊張的関係(「ルーマニア」セッション、中央ユーラシア関係セッション)等の議論がな されました。海外からはロシア、ドイツ、イギリス、ルーマニア、ハンガリー、アメリカの研究者9名が参加しました。
さらに今回のシンポジウムではセンターが新たに締結した国際学術交流協定を記念する特別セッションも設けられました。すなわちセ ンターは従来の交流をさら に発展させるべく、オックスフォード大学ロシア・ユーラシア研究センターと研究と若手研究者育成に関する相互支援の取り決めをおこない、今回のシンポジウ ムに同センター長のアレックス・プラウダ氏を特別講演者として招きました。同氏はロシア政治外交の専門家として世界的に知られており、今回は「プーチン政 権の展望」と題して、第二期プーチン政権を現代ロシア政治全体の中に位置づける意欲的な試みがなされました。この特別講演には副学長の中村研一氏が臨席 し、その後のレセプションで協定締結を祝うスピーチをおこない、北海道大学とセント・アントニー校の間の長年にわたる多彩な学術交流の歴史が披露されまし た。 国際シンポジウムのプログラムは以下のとおりです。また来年のセンター主催国際シンポジウムは、夏期については7月7~9日を会期として中央ユーラシアに 焦点を当て、また冬期については東欧に焦点を当てて12月初旬にそれぞれ開催されます。
2004年度
スラブ研究センター冬期国際シンポジウム |
スラブ・ユー
ラシアと隣接世界の再編 |
2004年12月 8日(水)~ 10日(金) 会場:北海道大学スラ ブ研究センター |
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[日本語セッション] |
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10:00-12:00 |
第1セッション: |
東欧中域圏 |
報
告者: |
志摩園子 (昭和女子大学): | |
「地域空間 としての「バルト」の醸成と変容」 | ||
菅原淳子 (二松学舎大学) : | ||
「バ
ルカンにおける空間認識」 |
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討論者: |
月村太郎(神戸大学) |
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司会: |
林忠行(SRC) |
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13:30-15:30 |
第2セッション : |
「ロシアの中のアジア/アジアの中のロ
シ
ア」 |
報
告者: |
天野尚樹 (北海道大学・院): | |
「帝政期ロ シアの領域認識:心象地理のなかのサハリン」 | ||
塚田力 (北海道大学・院) : | ||
「中国
ホロンバイル盟における正教古儀式派(1920-1950年代)」 |
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討論者: |
西山克典(静岡県立大学) 伊賀上 菜穂(大阪大学) |
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司会: |
原暉之(SRC) |
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15:45-18:00 |
第3セッション : |
20世紀ロシア文化へのまなざし(仮
題) |
報
告者: |
大須賀史和 (神奈川大学): | |
「亡命宗教
哲学者の見た悪夢 ‐И. イリイン『力による悪への抵抗について』をめぐる議論とその周辺‐」 |
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鴻野わか菜 (千葉大学) : | ||
「“芸術”後
の芸術:ロシア1974-2004」 |
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高橋健一郎 (札幌大学) : | ||
「「ソ ビエト語」の言説空間:1930年代の大衆歌をめぐって」 (04.11.29改訂) | ||
討論者: |
浦雅春(東京大学) |
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司会: |
沼野充義(東京大学) |
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10:00-12:00 |
第4セッション: |
「プーチン政権下のロシア政治」 |
報
告者: |
ヘンリー・ヘイル (インディアナ大学/米国): | |
「制度と移 行:ロシア連邦とウクライナ」 | ||
イリダール・ガブドラーフィコフ (ロシア科学アカデミーウファ学術センター) : | ||
「プーチン下のバシコルトスタン政治:権威主義体制の崩壊、それとも新たな指針
の模索?」 |
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討論者: |
藤森信吉(SRC) |
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司会: |
岩下明裕(SRC) |
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13:30-15:45 |
第5セッション: |
「スラブ・ユーラシアにおける地域統合
の諸相:多様性とダイナミズム」 |
報
告者: |
クラウス・ゼグベルス (ベルリン自由大学/ドイツ): | |
「地域研究と比較分析:両者の平和共存は可能か?」 | ||
アレクセイ・ヴォスクレセンスキー (モスクワ国 際関係大学/ロシア) : | ||
「ロシアにおける地域研究とユーラシア再建における歴史分析の手法」 |
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家田修 (SRC) : | ||
「東欧におけ
る地域意識:再建それとも喪失」 |
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討論者: |
南塚信吾(法政大学) |
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司会: |
皆川修吾(愛知淑徳大) |
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16:00-17:15 |
第 6セッション: |
「オックスフォード大学ロシア・ユーラ
シア研究センター・北海道大学スラブ研究センター
学術交流協定締結記念講演 」 |
講
演者: |
アレックス・プラウダ (オックスフォード大学/英国): | |
「プーチ ン指導体制の展望」 | ||
司会: |
田畑伸一郎(SRC) |
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18:00-20:00 |
レセプション(アスペンホテル) |
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10:00-12:15 |
第7セッション: |
「中東欧の地域統合とルーマニア」 |
報
告者: |
ゾルターン・カントール (テレキ・ラースロー研究所/ハンガリー) : | |
「地位法
症候群と地域/国民意識:ハンガリー、ルーマニアのハンガリー人、ルー
マニア」 |
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スティーヴン・ローパー (米空軍大学/米国) : | ||
「教育の政
治化:モルドヴァとトランスニストリアのアイデ
ンティティ形成」 |
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コンスタンティン・ヨルダキ (中欧大学/ハンガリー) : | ||
「ポ スト共産主義の中東欧における市民と国民形成」 (04.12.6改訂) | ||
討論者: |
六鹿茂夫(静岡県立大学) |
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司会: |
上垣彰(西南学院大学) |
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13:45-14:45 |
第8セッション: |
「中央ユーラシア諸地域の宗教機関と
ネットワーク」 |
報
告者:
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ポール・ワース (SRC) : | |
「アルメニ
ア教会首長とロシア帝国権力の投射」 |
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討論者: |
吉村貴之(日
本学術振興会) |
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司会: |
帯谷知可(国立民族学博物館) |
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15:00-17:00 |
第9セッション: |
「コーカサスの地域再編と権力、アイデ
ンティティ」 |
報
告者: |
前田弘毅 (SRC): | |
「コーカサ スにおけるサファヴィー朝イランの強制移住政策と地域秩序の再編」 | ||
ヴィクトル・シュニレルマン (SRC) : | ||
「命名の政治:北コーカサスにおける統合と分離の間」 |
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討論者: |
北川誠一(東北大学) 森本一夫(東京大学) |
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司会: |
小松久男(東京大学) |
2004年10月14~6日、21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」が主催して、国際シンポジウム「地位法症候群:ポスト共産 主義の国民形成、あるいはポスト近代の市民権」がブダペストの科学アカデミーにおいて開催されました。現地で共催したのはハンガリー科学アカデミーに属す る法学研究所及び少数民族問題研究所、そしてテレキ・ラースロー研究所の三機関でした。
会場のハンガリー科学アカデミー法学研究所
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この国際会議は科研費研究「東欧における地域社会形成と拡大EUの相互的影響に関する研究」(研究代表者:家田修)における研究成果、および『ハンガリー 地位法:国民形成、あるいは少数民族保護』の出版企画に伴う国際共同研究が基礎になって準備されました。この出版企画はやはり21世紀COEの欧文出版シ リーズSlavic Eurasian Studiesの第4巻として出版されましたが、ブダペスト会議の報告者の半数はこの著作の寄稿者 でもありました。会議にはドイツ、オーストリア、ギリシャ、イタリア、オランダ、ルーマニア、トルコ、イギリス、インド、アメリカ、ハンガリー、そして日 本から合計24名が報告者として参加し、6つのセッションが設けられました。事前の報告論文提出、会議テーマの凝集性、セッションごとの主題設定など、主 催者側の準備や参加者の意欲的な貢献によって、会議は非常に質の高いものとなりました。イギリスからの参加者が「今回の会議は自分が出席した国際会議の中 で最も質の高い会議でした。参加者の全てがこの主題の専門家であり、出席した誰もが会議に貢献し、そして誰もが何か新しいものを得ました」と感謝のメール を寄せてくれましたが、同様の批評がほとんどの参加者の口から伝えられました。
今回の会議では世界に向けて報告を公募するという新機軸も打ち出し、多くの応募者の中から審査によって4名が報告として選出されました。また今回の会議に は欧州の国際機関も強い関心を示し、全欧安保協力機構OSCEのウイーン支部からは地位法担当の専門家が報告者として参加しただけでなく、陪席参加もあり ました。地元の報道機関では有力日刊紙「マジャール・ネムゼト」が見開き2頁分を使って会議の様子を伝える記事を掲載しましたし( Magyar Nemzet, 30 November 2004)、ハンガリーの衛星放送局となっているドゥナ・テレビが10分ほどのニュース特集として会議の様子や主要参加者へのインタビューを放映しまし た。この映像はインター・ネットでも配信され、< http://www.dunatv.hu >のPanorama, 18 October 2004で見ることができます。
今回の会議の報告は近く論文集としてまとめられ、Slavic Eurasian Studies として刊行予定です。会議プログラムは以下のとおりでした。
Thursday, 14 October 2004 | |
10:00- |
Opening
Remarks: Osamu Ieda (Hokkaido University, Sapporo) |
Session 1. | The
Status Law and nation Politics (Chair: Osamu Ieda) |
10:15-10:30 |
Brigid
Fowler (University of Birmingham): The Status Law in European
Context |
10:30-10:45 |
Zoltán
Kántor (Teleki Institute, Budapest): The Uses (and misuses) of
the
Concept of Nation in the ECE 'Status Laws' |
10:45-11:00 |
Maria
Kovacs (Central European University, Budapest): Autonomy and
Double
Citizenship |
11:00-11:15 |
Stephen
Deets (Miami University of Ohio): The Hungarian Status Law and
the
Spectre of Neo-Medievalism in Europe |
11:15-12:00 |
Discussion
Time |
Session 2. | International Approaches (Chair: Viktor Masenkó-Mavi, Institute of Legal Studies, HAS, Budapest) |
12:15-12:30 |
Walter Kemp (Office of the
Secretary General of the OSCE, Vienna): The Triadic Nexus:
Lessons
Learned from the Status Law |
12:30-12:45 |
Judit Tóth (Minority Studies
Institute, HAS, Budapest): Kin-Minority, Kin-State and
Neighbourhood
Policy in the Enlarged EU |
12:45-13:00 |
Herbert Küpper (Institute for
East European Law, München): From the Status Law to the
Initiative for
Dual Citizenship: Aspects of Domestic Hungarian and International Law |
13:00-13:15 |
Balázs Majtényi (Institute of
Legal Studies, HAS, Budapest): Utilitarism in Minority
Protection
(Status Laws and International Organizations) |
13:15-14:00 |
Discussion Time |
Session 3. | Comparative Aspects
(Chair: Dimitras Panayote, Greek Helsinki Monitor) |
15:00-15:15 |
Sherrill Stroschein
(Weatherhead Center, Harvard University, Cambridge MA): Weber,
Territory, and the Status Law: Time for New Assumptions? |
15:15-15:30 |
Zsuzsa Csergo and James
M. Goldgeier (George Washington University, Washington D.C.):
Virtual
Nationalism in Comparative Context: How Unique Is the Hungarian
Approach? |
15:30-15:45 |
Iván Halász (Institute
of Legal Studies, HAS, Budapest): Models of Kin-Minority
Protection in
Eastern and Central Europe |
15:45-16:00 |
Amitabh Singh (Jawharlal
Nehru University, New Delhi): Hungarian Status Law: A Model for
Kin-Minority Protection in Post Communist Societies |
16:00-16:15 |
Natsuko Oka (Institute
of Developing Economies, Chiba, Japan): Kin-Minority Protection
in
Central Asia |
16:15-17:00 |
Discussion
Time |
Friday, 15 October | |
Session 4. | Socio-Cultural Implication of the Status Laws (Chair: George Schöpflin, University College London) |
10:00-10:15 |
Osamu Ieda: Ideological Background of the Status Law Controversy in Hungary |
10:15-10:30 |
Tjeerd de Graaf (Frisian Academy, Ljouwert/Leeuwarden, The Netherlands): The Specific Situation of Ethnic Minority Group in the Soviet Union. The Mennonites and Their Relation with the Netherlands, Germany, Poland and Russia |
10:30-10:45 |
Nigel Swain (The University of Liverpool, Liverpool): The Innocence of Article Eighteen, Paragraph Two, Subsection E. |
10:45-11:00 |
András László Pap (Kodolanyi College, Székesfehérvár, Hungary): Minority Rights and Diaspora Claims: Collision and Interdependence |
11:00-11:45 |
Discussion Time |
Session 5. | The Status Law and the EU (Chair: László Szarka, Minority Studies Institute, HAS, Budapest) |
12:00-12:15 |
George Schöpflin: Beyond the Status Law: Hungary and the EU |
12:15-12:30 |
Gabriel von Toggenburg (European Academy, Bolzano/Bozen): What Status for 'Status Laws' in the Postnational EU Market? |
12:30-12:45 |
Balázs Vizi (Minority Studies Institute, HAS, Budapest): Cross-border Minority Protection and European Integration |
12:45-13:00 |
Helge Hornburg (Faculty of Law, Technical University, Dresden): The Relationship of Kin-State/Kin-Minority Legislation and European Community Law, Especially the Prohibition of Discrimination |
13:15-14:00 |
Discussion Time |
Session 6. | 'Status Laws' in Europe
and Beyond (Chair: Zoltán Péteri, Institute of Legal Studies,
HAS,
Budapest) |
14:45-15:00 |
Constantin Iordachi
(Central European University, Budapest): Dual Citizenship and
National
Policies in Post-Communist East-Central Europe: A Comparison between
Hungary, Romania, and the Republic of Moldova |
15:00-15:15 |
Özgür-Baklacioglu Nurcan
(Faculty of Political Science, Istanbul University): Migration,
Dual
Citizenship and Nation-Building in Post-Cold-War Bulgaria and Turkey |
15:15-15:30 |
Gábor Kardos (ELTE,
Budapest): Prospect for Kin-States?; |
15:30-15:45 |
László Szarka (Minority
Studies Institute, HAS, Budapest): Slovak Reactions to the
Hungarian
Status Law |
15:45-16:30 |
Discussion Time |
Saturday, 16 October | |
Closed Workshop |
センターでは、専任研究員と共に、日本の公私立大学・国立大学等に所属する客員教授・助教授が研究活動をおこなっています。2005年度について は、以下の要領で募集いたします。
日本21世紀フォーラム「西と東に おける地域統合:挑戦と対応」が昨年9月16~18日にブラチスラヴァで開催されました。これは、国際交流基金の日欧国際会議助成による事業で、同フォー ラムという枠組みでは一昨年9月に札幌で開催された会議に続くものということになります。今回は、スロヴァキア対外政策協会の研究センターとスラブ研究セ ンターの共催という形をとり、中東欧側から8ヵ国14名が報告者として参加し、主に欧州統合と欧州の安全保障問題を論じ、日本側からは中東欧を専門とする 伊東孝之、六鹿茂夫、上垣彰、池本修一、末澤恵美、家田修、林忠行がそれに対応する報告をおこなうとともに、今回はアジア国際関係を専門とする田村慶子、 岩下明裕がアジアにおける国際関係の事例を題材とする報告をおこないました。スロヴァキア側の開催責任者となった A.ドゥレバ氏の努力の結果、初日の開会式では、E.クカン外相、副島豊次郎大使から挨拶をいただくことになりました。また、参加者は同外相主催のレセプ ションにも招かれ、外相をはじめとするスロヴァキア外務省幹部と意見交換をする場を持つことができました。この会議の報告集は間もなく出版される予定で す。
昨年締結された英国オックスフォード大学ロシア・ユーラシア研究センターとの交流協定に基づいて、同大学の大学 院生、 Paradorn Rangsimaporn氏を2005年2月から約2ヶ月間センターで受け入れることになりました。氏の研究課題は「東アジア地域の安全保障に関するロシ アの認識と対処(1996-2003)」、受け入れ教官は岩下明裕です。
鈴川正久氏のご寄付により1987年に発足した鈴川基金の奨励研究員制度を利用して、これまでに多くの大学院生がセンターに滞在し、センターおよび 北大附属図書館の文献資料の利用、センターで開催されるシンポジウム・研究会への参加、センターのスタッフとの意見交換をおこない、実りのある成果を挙げ てきました。21世紀 COEプロジェクトが発足したのにともない、2007年度までの間は、「 COE=鈴川基金奨励研究員」という名称で奨学研究員の募集をおこないます。 募集は若干名とし、助成対象者は原則として博士課程後期以上の大学院生です。助成期間は1週間以上3週間以内です。募集の開始は2月中旬頃、締め切りは4 月末を予定しています。募集要項・応募用紙をご希望の方はセンターまでご連絡ください。なお、募集要項・応募用紙はセンターのホームページでも参照および ダウンロードできます。
ニュース99号以降の北海道スラブ 研究会およびセンター研究会の活動は以下の通りです。
10月21日 | ||
■ | L.ムハリャモヴァ(カザン医科大、ロシア) |
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「タタール語のラテン文字表記への
移行をめぐって:言語主権の放棄」(センター研究会) |
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10月27日 | ||
■ | A.マルチュコフ(ロシア科学アカデミー言語学研究所) |
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"Russian Interference in
Tungusic Language" (SES-COEセミナー) |
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11月1日 | ||
■ | A.ウシャコフ(モスクワ消費共同組合大、ロシア) | |
「内戦に関する現代ロシアの歴史叙述」(センター研究 会) | ||
11月8日 | ||
■ | P.ミナーキル(ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所) | |
「ロシアにおける市場への転換の空間的アスペクト」」 | ||
■ | N.ミヘーエヴァ(一橋大) | |
「ロシア極東地域の産業連関表の統計的評価」(SES-COEセミ ナー) | ||
11月11日 | ||
■ | P.ミナーキル(ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所) | |
「ロシア極東管区における経済発展の方向と問題点」
(北海道スラブ
研究会) |
||
11月17日-19 日 | 露領アメリカセミナー |
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■ | A.グリニョフ(サンクトペテルブルク労働組合人文大、ロシア/21世紀
COE外国人研究員) |
|
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「露領アメリカ、そしてロシア史を理解する鍵としての
ポリタリズム」 |
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「先住民、プロムィシュレンニキ、露米会社:経済的相 互作用のシステム」 | ||
「アラスカをめぐる19世紀の国際関係」(SES- COEセミナー) | ||
11月18日-19 日 | SES-COE=国際広報メディア研究科共催セミナー
|
|
■ |
M.ビラン(ダーラム大、英国) | |
"Language Learners as Ethnographers and Teachers as Educators" "The Council of Europe and Language Education Policy" | ||
11月29日 | ||
■ | 藤森信吉(センター) | |
「2004年ウクライナ大統領選挙:OSCE選挙監視
団体験記」
(昼食懇談会) |
||
12月6日 | ||
■ | A.ヴォスクレセンスキー(モスクワ国際関係大、ロシア) | |
"China and Russia" (SES-COEセミナー) | ||
12月12日 | ||
■ | C.ヨルダキ(中欧大、ハンガリー);Z.カーントル(テレキ研究所、ハンガリー) | |
「ルーマニアと中欧地域意識」(SES-COEセミナー) | ||
1月4日 | ||
■ | 宇山智彦(センター) | |
「ウズベキスタン議会選挙監視体験記」(昼食懇談会) | ||
1月22-23日 | 「スラブ・ユーラシアの比較政治経済学:体制転換とそ
の後」研究会 |
|
■ | 仙石学(西南学院大) | |
「中東欧諸国の体制転換:比較政治学の視点から」 | ||
■ | 池本修一(日本 大) | |
「チェコの経済体制転換をふりかえる」 | ||
■ | 松里公孝(センター)) | |
「二 つの型と二つの例外:旧社会主義諸国の体制転換」 | ||
■ | 藤森信吉(センター)) | |
「ウクライ ナ政治と2004年大統領選挙」 | ||
■ | 小森宏美(国立民族学博物館) | |
「体制変動と政治参加:エストニアを事例として」 | ||
■ | 須田将(北大・院)) | |
「ウズベキスタンの権 威主義体制について」 | ||
1月24-26日 | 「ヨーロッパ辺境にあるロシア人:ロシア帝国の心象地
図」セミナー |
|
■ | L.ゴリゾントフ(ロシア科学アカデミースラブ研究所/21世紀COE外国人研 究員) | |
「心象地図と帝国の地域学(セミナー序論):北部の概念」 | ||
「ロシア 帝国の家におけるヴォルガ地方とウラル」 | ||
「ノヴォロシアの形象。時間と空間の旅の総括」(SES-COEセ ミナー) | ||
1月27日 | 「地域研究と中域圏フォーラム」第5回研究会 |
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■ | 林忠行(センター) | |
「『東欧研究』に明日はあるのか?:Area StudiesとRegional Studiesの狭間で考える」(SES-COEセミナー) | ||
1月27日 | 「地域研究と中域圏フォーラム」第5回研究会 |
|
■ | 林忠行(センター) | |
「『東欧研究』に明日はあるのか?:Area StudiesとRegional Studiesの狭間で考える」(SES-COEセミナー) | ||
1月31日 | 第9回「ロシアの中のアジア/アジアの中のロシア」研
究会 |
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■ | 永山ゆかり(北大・院) | |
「カムチャッカ北部のアリュートルとその言語:文字のない言語を調 査する」 | ||
■ | 山越康裕(北大・院) | |
「移住が引き起こした言語変化:シネヘン・ブリヤート語とハムニガ ン・モンゴル語の事例から」 | ||
2月1日 | ||
■ | O.バラノヴァ(ブリャンスク大、ロシア) | |
「17世紀後半から18世紀前半にかけてのロシア・ウクライナ関係 の法的側面と政治的実態」(SES-COEセミナー) | ||
2月4日 | ||
■ | A.ブローディン(イェーテボリ大、スウェーデン) | |
"Siberia and the Far East: Ruled by Moscow or to Become a Part of Asia?"(SES-COEセミナー) |