スラブ研究センターニュース 季刊 2009 年夏号 No.118 index
2009年5月8日に北海道大学スラブ研究センターとブルッキングス研究所北東アジア政策研究センターの共催シンポ「北東アジアを越える日米同盟」 がワシントンDCで開催されました。ワシントンにおける日本の存在感は、これまで中国や朝鮮半島を中心とした北東アジア政策コミュニティに限られてきまし たが、この企画は米国の「知らない」日本における地域研究の蓄積、これまでの日本の対外貢献を彼らに伝え、北東アジアを越える日米関係のあり方をソフトの 面から探ろうという取り組みでした。
第3部の演壇のようす
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シンポジウムは国際交流基金の助成をもとに、新学術領域研究「ユーラシア地域大国の比 較研究」の支援によって実施されました。また現地では大使館によるレセプションや東西センター主催のセミナー(「北東アジアにおける中国とロシア」)など も併せて開催されました。米国側パネリストは、リチャード・ブッシュを筆頭にブルッキングスの錚々たるメンバーが研究対象地域を越えて、「オール・ブルッ キングス」で集結しました。日本側のスピーカーは第1部「中国とロシア」で中居良文(学習院大)・兵頭慎治(防衛研究所)、第2部「中東欧と中東」で林忠 行(センター)・酒井啓子(東京外大)、第3部「中央アジアと南アジア」で宇山智彦(センター)・吉田修(広島大)でした。日本側の報告者のいずれもセン ターの研究活動に深く関与されてきたばかりですが、中居、吉田のお2人は、新学術領域・国際関係班の主力メンバーであることも書き添えておきます。
シンポジウムの成果については英語版がブルッキングスのホームページで、日本語版がセンターのホーム ページに掲載されています。