2016年9月30日(金)、ニュージーランド・ウェリントン大学からアレクサンダー・ブフ先生をお招きし、標題のセミナーが開催されました。ブフ氏は、西南学院大学を卒業し、東京大学大学院で博士号を取得し、過去には筑波大学に勤務し、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターでも客員研究員を勤められた経験があります。セミナーは日本語でよどみなく行われました。日露関係が元々の専門ですが、現在では竹島/独島問題を含む、領土問題についての記録映像の撮影や表象の問題にも取り組んでおられます。今回のセミナーでは竹島/独島問題についての日韓の自称「市民活動家」 についての記録映像を素材として、日本・韓国両国での領土問題の位置づけや「市民」による「返還運動」のあり方の共通点と相違点などについてブフ氏と岩下明裕UBRJユニットリーダーが激論を展開しました。フロアからも盛んに(時として、苛辣な)質問が寄せられ、議論は白熱しました。登壇した両名からは、竹島/独島問題が解決をみない現実とはいったい何を意味するのかという点について、北方領土問題や尖閣問題との比較の中で、丁寧な説明がなされました。平日16時半からの開催にもかかわらず、44名もの方にご参加いただきました。お越しいただいた皆様全てに感謝申し上げます。
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