千葉大学が2017年4月に設立したグローバル関係融合研究センターによるキックオフ・シンポジウム「グローバル世界と日本の現在と未来を考える」が2017年6月1日、千葉大学で開催されました。基調講演に続くパネルディスカッション「グローバルな危機にどう対処するか:欧米、アジア、中東の視点から」では興味深い議論がなされました。
ヨーロッパに関しては水島治郎氏(同センター教授)が「ポピュリズムの拡大、岐路に立つ先進デモクラシー」、アジアについては石戸光氏(同センター教授)が「トランプ政権とアメリカ・ファーストの影響」、そして中東については酒井啓子氏(同センター長)が「内戦、『イスラーム国』の果てにあるもの」というテーマでそれぞれご報告されました。全体を通底する枠組みとしては、言説や言葉が政治に果たす役割をどのようにみなすかという観点で論議がかみ合い、また要領のいい進行役(同副センター長の大石亜希子教授)の差配もあり、実り豊かな成果が得られました。
世界の政治現象をどのように鳥瞰するかは、ボーダースタディーズの貢献できる分野でもあり、今後、同センターが主催する事業について、本ユニットも貢献する予定です。