2017年10月3日、スラブ・ユーラシア研究センターに客員研究員として滞在されていたヤロフワフ・ヤンチャク教授の組織により、ポズナンのアダム・ミツキェヴィチ大学でボーダースタディーズの特別講義が行われました。本ユニット代表の岩下がTransformed Border in the Borderless World: The Case of Asiaというタイトルで行った講義には、アジアに関心をもつ大学院生、教員ら50名が参加し、盛況でした。「人間はボーダーなしでは生きられない。ボーダーの無い社会を夢想するのではなく、ボーダーとどのように向き合い、これをマネージするかが大事だ」とのメッセージに対し、カタロニアからの留学生がその将来を問いかける反応を示すなど、議論も刺激的でした。欧州の抱える諸問題を考えるうえでも、アジアのボーダーと比較する機運が高まりつつあります。同大学との今後の共同研究も期待されています。
(岩下明裕)