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2018年7月22-25日
国際政治学会(IPSA)でボーダースタディーズ
2018年7月22日からオーストラリアのブリスベンで国際政治学会(IPSA)の大会が行われました。この学会に参加したのは初めてですが、新学術領域研究「グローバル関係学」(代表:酒井啓子)が組織したパネルで「今日のボーダースタディーズ」について報告しました(岩下は九州大学から本研究に公募研究として参画)。
折から、ウィーンとブタペストでボーダースタディーズの世界大会(ABS)が開催されたばかりということもあり、パン・ヨーロッパ・ピクニック(1989年)の写真を紹介しながら、ハンガリー国境の各方面(対オーストリア、スロバキア、ルーマニア、セルビアなど)の時代変化と透過性についても触れました。これに加えて、アメリカ・メキシコ及びメキシコ・グアテマラ国境の透過性の比較、中露国境の元係争地ヘイシャーズ島でのボーダーツーリズムの展開など、昨年のフィールドワークの成果も重層的に紹介しました。
今回の大会のタイトルは「ボーダーとマージン」。ボーダーに関する報告は多かったのですが、その大半がボーダースタディーズの蓄積を踏まえず、タイトル通り、ボーダー=「マージン」を前提とした発想に立っているようで、私たちの仕事を様々な会合でアピールしていく意味を改めて確認する機会となりました。
今回のパネルを組織された酒井啓子さんには、初めてのオーストラリア訪問の機会を与えてくださったことに感謝申し上げます。
(岩下明裕)