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木村汎北大名誉教授、フジサンケイグループから第32回正論大賞を受賞
本センターの歴史を語るうえで欠かせない「顔」の一人である、木村汎北海道大学名誉教授がこのたび、フジサンケイグループから正論大賞を受賞されました。2017年2月20日の夕方にホテルニューオータニで開催された贈呈式には、本学総長代理として岩下がお祝いに駆けつけました。400名近い参加者のなかには、今、話題の小池百合子都知事の姿もあり、また安倍晋三首相のビデオメッセージが流されるなど大いに盛り上がりました。なかでも目を引いたのは、受賞者の発表とともに、幼少時からの写真が大きなスクリーンでスライドで流され、後方の花道から受賞者が登壇するというショーアップでした。かつてエンターテイメントで視聴率を独占していたフジテレビならでは演出のもと、「自由と民主主義を守り、個人と国家の尊厳が大切にされる社会を築くために、『正論路線』を堅持すると強調する熊坂産経新聞社長の主催者挨拶が印象的でした。
今回の木村名誉教授の受賞は、「ロシアの歴史やクレムリンの内情について徹底した考察を重ね、プーチン大統領やエリツィン元大統領ら指導者像を精緻に描き上げることで、この巨大国家の実像を浮かび上がらせた」こと、長年、産経新聞で「正論」欄の執筆メンバーとして貢献されたことなどが評価されたようです。
幼少時から京都大学の学生時代、そして現在のご家族の写真とともに、クラーク像で同僚たちと映る若き木村先生のお顔をスライドで見るにつけ、先生のスラブ・ユーラシア研究コミュニティへのこれまでの多大な貢献を思い出しました。先生は受賞スピーチで、プーチンがいるかぎり引退はしない、と生涯現役を宣言され、プロ野球の野村克也捕手に自らをなぞらえ、「生涯ロシア一ウォッチャー」と語り、会場を沸かせていました。先生の受賞を改めてお祝い申し上げるとともに、今後も先生がご活躍を続ける姿を楽しみにしたいと心より思いました。
(岩下明裕)