スラブ研究センターニュース 季刊 2008 年夏号 No.114 index
ニュース前号以降、次の専任研究員セミナーが開かれました。
山村報告は,2006 年度に実施されたプロジェクトの報告書用に書かれたもので、ウクライ ナ農業の90 年代以降の動向や問題点が包括的にまとめられたものでした。様々な論点につい てより深みのある分析を求めるコメントが多く出されたように思われました。
松里報告は、昨年のAAASS 年次大会で報告したペーパーに、2 月のグルジア出張の成果 を加味して完成したもので、Religion, State & Society での掲載が決まっているものでした。非 承認国家であるアブハジアとプリドニエストルがたまたま正教会の縄張り争いの対象である こと、また、モルドヴァ人、メグレリ人という典型的跨境民族が住んでいることに注目して、 環黒海広域政治の一環として、当該地を見る試みです。井上氏は、宗教学の立場からコメン トしました。議場からは、論点を欲張りすぎて構成がごちゃごちゃしているという批判がな されました。