スラブ研究センターニュース 季刊 2009 年夏号 No.118 index
ニュース前号以降、以下の専任研究員セミナーが開かれました。
報告者が3月末にグルジア・南オセチアでおこなったばかりの現地調査の成果で、いつもながらのフットワークの軽さと速筆さを表すペーパーでした。戦争を始 めたのは誰か、グルジアは今後何をすべきかなどについてグルジア野党の見方を紹介するとともに、ロシア軍の出動の遅さにオセト人が苛立ったことなど、南オ セチアの雰囲気をよく伝えていました。また、紛争当事国・地域のエキスパート集団間の交流に着目する点で、報告者の持論である跨境論にもつながるものでし た。出席者からは、インタビュー以外の手段での情報収集が不十分であること、相手の主張・見解に引きずられ、メタレベルの言説分析になっていないことに疑 問・批判が寄せられました。