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大陸棚開発関連の危機管理体制の比較研究: ロシア、ノルウェー、日本
皆川 修吾(北海道大学スラブ研究センター)
国際協力
油流出の環境汚染は時として国境を越えて及ぶものであり、ノルウェーはノルディック諸国と相互支援防災協定(The
Copenhagen Agreement)を結んでおり、同様の協定(The
Bonn Agreement)を北海沿岸諸国とも結んでいる。また、北海大陸棚での油流出相互防災活動に特定した協定(The
NORBIT Agreement)を英国と結んでいる。
バレンツ海における油汚染回収について政府汚染管理局(SFT)の油汚染管理部とロシアの国家海洋汚染防除・救難管理部と協力協定を結んでいることは上
述したが、ノルウェー石油監督局
(NPD)はロシアのオフショアでの石油・ガス開発事業活動の安全性と環境保護体制の確立を目的としたプロジェクト計画(通称RUN計画)をロシア、アメ
リカ、ノルウェーの3国間で1996年5月以降世界銀行の支援を得て進めている(2/2/18)。計画の実行可能性の検討期間(12カ月)を経て、その結
果が既に報告され、当計画を施行する予定になっている(2/2/19)。これら協力関係が軌道に乗れば、サハリン大陸棚石油ガス開発事業での危機管理体制
確立へのメリットは大きいと思われる。
ノルウェー外務省のODAの一環として、油汚染危機管理システム構築につき、政府汚染管理局(SFT)とヴェトナムの「ペトロヴェトナム」との間で
1996年協定を結んでいる(2/1/2;
2/1/14)。