日本ロシア・東欧研究連絡協議会
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2025年 JCREES スラブ・ユーラシア研究サマースクール開催概要 開催日程
2025年8月28日(木)~8月29日(金)
会場
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター4階 (札幌市北区北9条西7丁目)
会場アクセス 開催形式
対面
申込方法
旅費助成
主催
JCREES(日本ロシア・東欧研究連絡協議会)
共催
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター
企画選考委員会
岡野要(委員長、日本スラヴ学研究会)、小森宏美(ロシア・東欧学会)、金山浩司(ロシア史研究会)、鳥山祐介(日本ロシア文学会)、藤原克美(比較経済体制学会)、服部倫卓および仙石学(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター)
※講義 ※学生による発表 会場アクセス ![]() アクセス方法 当センターに札幌駅・北大正門方面から来られる場合は、 ①札幌駅・北大正門方面から来られる場合:附属図書館からの渡り廊下経由 ※図書館閉館時は閉鎖 から屋外通路経由で入るのが便利です。 住所 〒060-0809 札幌市北区北9条西7丁目 google map 周辺飲食店情報 ![]() JCREESサマースクール2025参加記1 藤本 直也(関西大学法学部法学政治学科) 私は、昨年に引き続き、JCREES 主催の2025 年度サマースクールに参加しました。昨年は多様な知識を持つ参加者に圧倒されましたが、今年は聴講・発表ともに、より充実した時間を過ごすことができました。参加記ということで、昨年から成⾧した点に触れつつ、振り返りたいと思います。 学部三年生として参加した前回のサマースクールでは、講義や質問のレベルの高さに驚かされた記憶があります。その際に、地域や分野を問わない講義や様々な観点から質問をいただくことが、私自身の研究に新たな視点をもたらすということを強く実感しました。おそらく、サマースクールへの参加者は「地域研究」というフィールドで各々の分野の研究を進めていると思いますが、この「地域研究」は、(私の専門である政治学に限らず)経済・文化・社会・歴史といったディシプリンによって支えられており、特に社会主義という共通の遺産を持つスラブ・ユーラシア地域における他国の事例と他分野の知見を参照することで、私が対象とする国の事例をより深く理解することができるのは間違いないでしょう。こういった新たな収穫に期待して、今年度は自費での参加を決意しました。 以上のような目的をもって参加した今回のサマースクールでは、第一に、積極的に質疑を投げかけることで、参加者全員が新たな視点から何かしらの発見をすることができるように意識しました。少々的外れな質問をしてしまった自覚もありますが、この一年で培った私自身の知見を活かすことができたと思います。当然、各発表において紹介された先行研究や事例研究について、新たな知識として吸収しました。私自身の発表(ロビー活動について)では、普段お話しすることができない一流の先生方から、多角的・複合的な観点からのご指摘をいただき、研究のフレームワークや捉え方を再考するきっかけになったため、深く感謝しております。「地域研究」を意識するあまりに、地域としての普遍性を見出そうとしていた私は、柔軟な思考の大切さを改めて実感しました。一般論との接続の重要性を認識することができたのも、このように多様な参加者や先生がいらっしゃったからでしょう。 特に学部生にとっては、このような発表の機会がない方も多くいると思います。知見を深めることができ、研究への大きな刺激を受ける貴重な機会になるはずなので、少しでも興味がある方は、迷わずに応募してみてください。また、一日目終了後には、懇親会の場も設けていただき、同じ志を持つ仲間と親交を深めることができます。ネットワーク作りという観点でも、非常に有意義なものになるはずです。 JCREESサマースクール2025参加記2 鈴木 朝香(東京大学大学院学際情報学府学際情報学専攻) この度、北海道大学で開催されたJCREESサマースクール2025に参加する機会を賜り、研究上の有益な知見を得るとともに、かけがえのない思い出を作ることができた。 筆者自身の専門は、中央アジア地域研究のなかでも特に現代のトルクメニスタン政治であるが、かつて同じ社会主義圏に属していた他のスラブ・ユーラシア諸国の歴史、経済、文化を学ぶことは、より多角的な視点から研究を進める上で不可欠であると考えていた。しかし、所属する研究科は敢えて地域研究とは異なる科を選んだこともあり、これまでこれらの学習に必ずしも十分な時間を割けていないという自覚があった。そのような中で、今回のサマースクールは、研究を深める上で、またとない貴重な機会となった。 まず通常はなかなか直接お話を伺う機会のないスラブ・ユーラシア研究の第一線で活躍される先生方のご講義は、新しい研究のアイディアや今後の研究の方向性を考える上で、重要な学びを与えてくれた。特に今の自分が何を分かっていないか、今後研究を発展させるために何をすべきかが、先生方の講義を受けている間に幾つも見えてきた。また、海外でフィールドワークをすることは珍しい研究科に身を置いていると、危険が想定される国に渡航しようと考えている自分は頭がおかしいのかもしれないと思いかけていたが、今回のサマースクールで自身のフィールドと、そこで目指される研究を再認識できたのは良かった。 また、同じスラブ・ユーラシア地域に関心を持つ学生の方々との交流も、大きな学びとなった。異なる関心や専門を持つ学生による研究発表や、彼らから寄せられる質問は、自己の視野を広げ、新しい視点を獲得する絶好の機会であった。博士後期課程の筆者からすると、ほとんどの参加者が年下にあたる状況だったが、皆それぞれ明確な問いと研究関心をもっていて頭が下がる思いだった。すべての参加者の発表を聞くことはできなかったものの、休憩時間や懇親会での交流を通じて互いの研究や人柄に触れ、親睦を深めることができたことは喜びである。 更に本サマースクールでは、スラブ・ユーラシア研究センターの研究員・院生の方々ともお話する時間が得られた。講義を担当された先生方も含め、研究やキャリアについて複数人の先輩方からアドバイスを頂けたことも、大変有難く感じている。共に研究者を志す院生の友人とも、研究における悩みや喜びを共有できた。今後も学会で会うであろう人の輪を広げられたことは、とても心強く思う。 普段はアルバイトや非常勤の仕事で忙しい中、その間隙を縫うように慌ただしく研究しているが、サマースクールの開催期間、北海道大学の自然豊かな落ち着いたキャンパスで研究と交流に集中できた時間は、今年の夏の最も幸せな思い出となった。そのようなサマースクールへの参加にあたり、JCREESから旅費の支援を賜ったことを心より御礼申し上げる。
[事務局]060-0809 札幌市北区北9条西7丁目 北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター内 |