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サポート体制●松里公孝 ●David Wolff ●望月哲男 ●家田修 ●大須賀みか ●越野 剛 松里公孝 (まつざと・きみたか)1991年、東京大学大学院法学政治学研究科を単位取得退学、北海道大学スラブ研究センター助教授となる。1996年に東京大学上記研究科で博士号取得。博士論文のテーマは、第一次世界大戦期のロシアの地方自治体の社会事業、特に食糧事業と農事指導。その後、現代ロシア、ウクライナなど旧ソ連諸国の地方政治の研究に転じ、今世紀には旧ソ連諸国を比較政治的に研究。現在の専門は、ロシア帝国論と欧露・環黒海地域の宗教政治(正教とイスラーム)。 大学院生時代に1989年から91年まで後期ペレストロイカのソ連に留学、レニングラード大学に帰属。助教授として1995–97年にハーヴァード大学ロシア研究センター(現デイヴィス・センター)とウクライナ民族科学アカデミー・ウクライナ史研究所に留学。2005年にサンクトペテルブルク大学に半年間留学。 ITPでは、ジョージ・ワシントン大学との交渉、同大学への派遣者のケアを担当。
■国際化を志向する若手研究者にひとこと: David Wolff (デヴィッド・ウルフ)David Wolff graduated from Harvard University in 1981 and after further studies in Paris, Berlin, Leningrad, Shanghai and Tokyo received his doctorate from the University of California at Berkeley in 1991. He has talk at Princeton University, the University of Chicago the University of California at Berkeley, and, since 2006, at the Slavic Research Center of Hokkaido University. As the former Director of the Cold War International History Project at the Woodrow Wilson Center for International Scholars, he has conducted research and academic exchange in over 50 countries on 5 continents. His main research interests are Russian history, Soviet history, Northeast Asian history and Cold War history. He believes in the close mutual interaction of the past and present. This year he is a Visiting Scholar at the Davis Center for Russian and Eurasian Studies at Harvard University, overseeing the first year of the ITP at Harvard and preparing for the smooth transition to the second year. 望月哲男 (もちづき・てつお)1951年生まれ、1975年東京大学文学部卒、1978年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、1982年同博士課程単位取得退学。専攻はロシア文学。ドストエフスキー、トルストイなどの19世紀小説を主な研究対象としており、ロシアの文化意識における古典と現代の関連にも関心を持っている。また、ロシアの思想や世界観における空間および景観の要素、東西文化論の中のロシアといったテーマにも関心が深い。 ゴルバチョフのペレストロイカが本格化した1986年に北海道大学に赴任、ペレストロイカ運動の後期1988年から89年にかけて、学術振興会の派遣プログラムでモスクワの科学アカデミー世界文学研究所に研究滞在した。ロシア詩人プーシキンが決闘で死んだ37歳という「高齢」の留学体験で、家族もいたために、青年期の留学とは違うレベルのこともいろいろ体験したが、混迷する時代状況の中で学問に打ち込む人たちに触れながら、予想以上にたくさんのことを学んだと思う。後に2000年から2001年にかけて半年間コロンビア大学、モスクワ大学に研究滞在。大統領選挙に沸くアメリカの少し空虚な明るさと、「強国」に復活する前夜のロシアのエネルギッシュな暗さを対比的に味わった。地域研究にとっての留学のいちばんの効用は、やはり風土と時代の空気を体験することだと思う。 ITPでの役割は互換性の実現、つまり提携先の若手研究者に日本の研究事情を紹介し、先方から日本への訪問・留学を促進すること。また、ITP派遣経験者の経験を若手研究者全体に広げる催しの組織。
■若手研究者にひとこと: 家田修 (いえだ・おさむ)1985年、東京大学大学院経済学研究科を単位取得退学。1986年、広島大学経済学部助手を経て、1990年に北海道大学スラブ研究センター助教授、1995年に同教授となる。1987年に東京大学上記研究科で博士号取得。博士論文のテーマは、19世紀末のハンガリーにおける農本主義と協同組合運動。その後、東欧経済史、現代ハンガリーの政治経済および思想の研究に転じ、現在は環境問題に大きな関心を寄せている。 大学院生時代、改革社会主義を目指していたハンガリーに1977年から2年余り留学し、さらに10年後の1987年から再び2年間滞在した。このときは折りしも体制転換期にあたり、研究テーマが歴史から現状分析へと大きく変化した。その後も毎年数回の割合で現地を訪れている。2001年から2年間、イギリスのオックスフォード大学セント・アントニー校に研究員として滞在。セント・アントニー校は地域研究のメッカとして世界的に名高く、ロシア東欧だけでなく、アメリカ、アフリカ、中東、東アジア、ヨーロッパなどの地域研究センターが統合され、そこにいれば世界情勢が分かると言われている。私の滞在は9・11同時多発テロと重なり、アフガンが一躍脚光を浴びたときだった。帰国後はセント・アントニー校のロシア研究センターとの交流協定締結を推進し、ITPでもイギリスを担当している。
■スラブ・ユーラシア研究を志向する若手研究者にひとこと: 大須賀みか (おおすが・みか)1985年、北海道大学文学部文学科卒業、貿易会社、会計事務所をへて1990年スラブ研究センターが全国共同利用施設への昇格にともない職員を募集した時、センターに助手として採用される。以来センターが発行する『センターニュース』、欧文雑誌『Acta Slavica Iaponica』、和文雑誌『スラヴ研究』など諸出版物の編集にかかわる色々な業務を引き受け今に至る。5年前からはセンターが年に数名招いている外国人研究員の招へいにかかわる手続きから滞在中のよろず相談まで担当。二児の母。 高校2年生のとき、ロータリークラブの交換学生として米国ニューヨーク州の片田舎の町の公立高校に1年間留学、絵ばかり描いて過ごす。また、大学4年目の時、ロシアがまだソ連と呼ばれていた時代に、モスクワのプーシキン大学で5ヵ月間語学研修の経験あり。 ITPでの役割:派遣・広報事務担当
■国際化を志向する若手研究者にひとこと: 越野 剛 (こしの・ごう)1972年生まれ、1994年北海道大学文学部文学科卒、1996年北海道大学大学院文学研究科修士課程修了、2002年北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2001–2003年在ベラルーシ日本大使館専門調査員。 |
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