出版物
スラブ・ユーラシア叢書- 1. 国境・誰がこの線を引いたのか-日本とユーラシア
- 2. 創像都市ペテルブルグ:歴史、科学、文化
- 3. 石油・ガスとロシア経済
- 4. 近代東北アジアの誕生―跨境史への試み
- 5. 多様性と可能性のコーカサス-民族紛争を超えて
- 6. 日本の中央アジア外交-試される地域戦略
- 7. ペルシア語が結んだ世界-もうひとつのユーラシア史
- 8. 日本の国境・いかにこの「呪縛」を解くか
- 9. ポスト社会主義期の政治と経済-旧ソ連・中東欧の比較
- 10. 日露戦争とサハリン島
- 11. 環オホーツク海地域の環境と経済
- 12. 北西ユーラシアの歴史空間
- 13. 紅い戦争のメモリースケープ
――旧ソ連・東欧・中国・ベトナム - 14. 北極の人間と社会
――持続的発展の可能性 - 15.北東アジアの地政治
―米中日ロのパワーゲームを超えて - 16. 日本帝国の膨張と縮小
―シベリア出兵とサハリン・樺太
[スラブ・ユーラシア叢書 15]
北東アジアの地政治
――米中日ロのパワーゲームを超えて
「スラブ・ユーラシア叢書」第15巻の刊行 編著:岩下明裕 2021年11月, 310頁 北海道大学出版会 (出版社のページへ) ISBN 978-4-8329-6875-2 定価 3,500円+税 |
目 次
序章 | 変貌の30年・なぜいま北東アジアなのか? | 岩下明裕 | 1 |
はじめに――「北東アジア」という名の挫折 | 1 | ||
1 | 変貌の30年 | 3 | |
2 | 本書の構成とアプローチ | 10 | |
第1部 | 地域の力学・域外のまなざし | ||
第1章 | 朝鮮民主主義人民共和国の「安全保障」と非核化 | 福原裕二 | 19 |
はじめに――「北朝鮮の核問題」とは何か | 19 | ||
1 | 北朝鮮はなぜ核兵器開発を進めるのか | 24 | |
2 | 北朝鮮にとっての「安全保障」 | 34 | |
3 | 非核化に対する北朝鮮体制の耐久性 | 38 | |
おわりに | 43 | ||
第2章 | 韓国にとっての北東アジア | 三村光弘 | 47 |
はじめに | 47 | ||
1 | 韓国にとっての北東アジアの位置 | 49 | |
2 | 日韓両国における北東アジアの重要性比較 | 67 | |
おわりに | 72 | ||
第3章 | トランプ外交と流動化する北東アジア地域秩序 | 泉川泰博 | 77 |
|
はじめに | 77 | |
1 | トランプ元大統領の世界観――三つの一貫性 | 78 | |
2 | トランプ政権の北東アジア政策――「相対的安定」からトランプ流外交へ | 79 | |
3 | 北東アジアへの影響 | 87 | |
4 | 今後の行方 | 89 | |
第4章 | ロシアからみた安全保障アーキテクチャ | 加藤美保子 | 97 |
はじめに | 97 | ||
1 | アジア・太平洋地域でのロシアの目的――アーキテクチャを論じる意義 | 99 | |
2 | 2010年代におけるロシアの秩序観の変容 | 105 | |
3 | 対立後の世界の展望――ロシア流「多国間主義」 | 109 | |
4 | アジアの安全保障アーキテクチャ | 111 | |
おわりに | 115 | ||
第2部 | 世界化する中国 | ||
第5章 | 中国の漁業改革と揺らぐ海洋レジーム | 益尾知佐子 | 125 |
はじめに | 125 | ||
1 | 中国海洋漁業の概況と行政上の問題点 | 127 | |
2 | 習近平の漁業改革 | 139 | |
おわりに――海洋レジームへのインプリケーション | 147 | ||
第6章 | 「一帯一路」構想の経済学――グローバル化する地域 | 舛田佳弘 | 155 |
はじめに | 155 | ||
1 | 「一帯一路」構想の概要 | 157 | |
2 | 開発の経済思想 | 159 | |
3 | 新構造経済学の骨子 | 161 | |
4 | 新構造経済学に対する疑問点 | 167 | |
5 | 経済理論としての意義 | 173 | |
おわりに | 176 | ||
第3部 | 動く境界・変わる意識 | ||
第7章 | 再領域化される地域――ハイブリッドな未来を見つめて | 岩下明裕 | 187 |
はじめに | 187 | ||
1 | ボーダースタディーズの手法 | 189 | |
2 | エリアとしての特性 | 192 | |
3 | 拡大する主権と空間のズレ | 197 | |
4 |
ボーダースタディーズが描く北東アジアの未来 | 204 | |
|
おわりに――ハイブリッドな共同体を目指して | 209 | |
第8章 | 四つの門と六つの要塞――海峡をめぐる日本とロシア | 井澗 裕 | 213 |
はじめに | 213 | ||
1 | 間宮海峡(韃靼海峡)――ニコラエフスクとアレクサンドロフスク | 215 | |
2 | 宗谷海峡(ラ・ペルーズ海峡)――クシュンコタン―大泊―コルサコフ | 221 | |
3 | 四つの門の外を求めて――箱館・対馬・長崎・旅順とロシア海軍 | 229 | |
4 | 六つの要塞――「日本海を閉塞する」ということ | 236 | |
おわりに | 240 | ||
第9章 | 島を規律する――境界をめぐる地政治 | 天野尚樹 | 245 |
はじめに | 245 | ||
1 | ボーダーアイランドを規律する | 246 | |
2 | サハリン州をめぐる地政治 | 251 | |
3 | 沖縄県をめぐる地政治 | 259 | |
おわりに | 266 | ||
第10章 | 領土問題と非政府主体――「民族意識」を疑う | ブフ,アレクサンダー | 271 |
はじめに | 271 | ||
1 | 創られる「領土」意識――日本のケースを前提に | 273 | |
2 | 韓国・「独島守護」運動 | 276 | |
3 | 台湾・「保釣運動」の起源 | 283 | |
おわりに | 287 | ||
あとがき | 293 | ||
索引 | 297 | ||
執筆者紹介 | 300 | ||